管理職であったり、チームで仕事をしていたりすると、周囲の人から誰かの評判や噂を耳にする機会は少なからずあるのではないでしょうか。
「あの人はこういう人だから気をつけた方がいい」
「あの人はいつも文句ばかり言う」
「この人はこういうタイプだから適当に流しておけばいい」
このような話を聞いた経験がある方も多いと思います。
もちろん、その情報が参考になることもあります。しかし、管理職やチームをまとめる立場にある人ほど、ここで気をつけなければならないことがあります。それは、周囲の情報を鵜呑みにして人を判断してしまうことです。
今回は、偏見を持たずに人と接すること、そして周りの情報に流されない姿勢の大切さについてお話ししたいと思います。
他人の噂をそのまま信じない
私自身の考えとしては、自分が直接聞いたことや、自分が実際に経験したことでない限り、簡単に信じることはしません。
もちろん、周囲の人からの情報を完全に無視する必要はありません。経験者の意見として参考になることもあります。しかし、それをそのまま信じてしまうと、相手に対して最初から偏見を持って接することになってしまいます。
そして偏見を持った状態では、相手の本来の姿を見ることが難しくなります。
例えば、まだ面識のないAさんがいたとします。
周囲の人から「Aさんは何でもいちゃもんをつけてくる人だから、あまり真面目に相手にしなくていいよ」と言われたとします。
その後、Aさんと面談する機会があり、仕事の話をしている中でAさんが不満や改善案を話してきたとします。
しかし、事前に「Aさんは文句を言う人だ」と聞いていたため、深く話を聞かずに「そうなんですね」と軽く流してしまったとします。
この場合、どうなるでしょうか。
もしかするとAさんは、非常に的確な改善案を提案していたのかもしれません。
あるいは、単純に話を聞いてほしかっただけだったかもしれません。
もしくは、仕事で困っていて誰かに助けを求めていた可能性もあります。
さらに言えば、面識がないからこそ、最初は丁寧に説明してくれていたのかもしれません。しかし、こちらが適当に対応してしまったことで、「この人は話を聞いてくれない人だ」と思われてしまう可能性もあります。
つまり、事前の情報を鵜呑みにしてしまったことで、信頼関係を築くチャンスを失ってしまう可能性があるのです。
人には様々な一面がある
人というのは、相手によって見せる顔が違います。
ある人にとっては「付き合いづらい人」でも、別の人にとっては「とても信頼できる人」ということも珍しくありません。
噂や評価というのは、多くの場合、話している人の価値観や感情が強く影響しています。そのため、必ずしも客観的で正しいとは限らないのです。
もし最初から偏見を持って接してしまうと、本来見えるはずだった相手の良い部分や、自分にしか見せない一面を見逃してしまう可能性があります。
管理職としてチームをまとめていく上では、こうした先入観にとらわれない姿勢がとても重要になります。
情報は参考程度にとどめる
人はどうしても、身近な人の意見や上司の言葉に影響を受けやすいものです。無意識のうちに、その情報をそのまま信じてしまうこともあるでしょう。
しかし大切なのは、その情報をそのまま自分の判断にしてしまわないことです。
あくまで「参考情報」として頭の片隅に置いておき、自分自身はゼロベースで相手と接することを意識することが大切です。
もちろん、周囲の人が言っていたことが結果的に正しい場合もあるでしょう。しかし、それが間違っている可能性も同じように存在します。
最初からレッテルを貼ってしまうと、新しい情報が入ってきてもそれを受け入れなくなり、自分の考えをアップデートできなくなってしまいます。
それでは、人を見る力も、人間関係も成長していきません。
自分の目で見て、自分で判断する
人と接する時に大切なのは、自分の目で見て、自分の耳で聞き、自分の経験で判断することです。
周囲からの情報は参考程度にとどめ、まずはフラットな気持ちで相手と向き合う。そして会話を重ねる中で、自分自身が感じたことを判断材料としていくのです。
この姿勢を持つことで、周囲の意見に振り回されることなく、人と誠実に向き合うことができるようになります。
そしてその姿勢は、必ず相手にも伝わります。
「この人はちゃんと話を聞いてくれる人だ」と思ってもらえることで、信頼関係も自然と築かれていくでしょう。
管理職としてチームをまとめていくためには、仕事のスキルだけではなく、人とどう向き合うかという姿勢も非常に重要です。
周りの情報に流されず、偏見を持たず、一人ひとりと向き合う。
その積み重ねが、強い信頼関係と良いチームを作っていくのだと思います。


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